思考は揺らめく道化師の羽

読んだ本と琴線に触れた音楽を綴る場所。かつて少年だった小鳥にサイネリアとネリネの花束を。

彼女は祈る

あともう少ししたら、星を乗せた船が姿を見せる。

そこから肩に小鳥を乗せた少女が音を立てずにやってくる。

海の見える方に近づいていき、交信する。

人の言葉を失って、存在を忘れられた者たちのために深い祈りをささげる。

夜明けがやってくる。ふっと彼女は姿を消す。

この辺りでは伝説になっている。

彼女は決して年を取らない。それが運命だからだ。

そして、どこからか鳥の鳴き声がする。

しかし、それは一瞬のことで、聞きそびれたものには風のざわめきしか、聞き取れない。