思考は揺らめく道化師の羽

読んだ本と琴線に触れた音楽を綴る場所。かつて少年だった小鳥にサイネリアとネリネの花束を。

とっておきの一行。

翼を広げた巨大な鳥の骨格を思わせる古い駅舎の吹き抜けの天井ー森のはずれで/小野正嗣

物事には善悪だけでは分け切ることができないことがある。ー春の枯葉(グッド・バイ)/太宰治

あなたの人生に残してあった「楽しみの箱」をひとつ、今日、開けましょう。ージヴェルニーの食卓/原田マハ

「昔の光はあったかいよ、きっと」ー星の光は昔の光/川上弘美

私は、よきものになりたいなあって思いました。ーいとしい/川上弘美


十二月の冷たい空気のなかで、何千何万という葉のすべては濡れたような金色に輝き、その光りかたはまるでその一枚一枚がそれぞれの輝きを鳴らしながら、
僕の中へとめどもなく流れ込んでくるかのようだった
ーヘヴン/川上未映子


引け目や負い目や苦しみや負け続けることや汚いもの、つらいものしんどいもの、
そういうところからおのずと立ち現れるものでなければ、ここまで美しくはならんやろう、なる必要がないやろうと、私は思ったわけだ。

ーそら頭はでかいです、世界がすこんと入ります/川上未映子