思考は揺らめく道化師の羽

読んだ本と琴線に触れた音楽を綴る場所。かつて少年だった小鳥にサイネリアとネリネの花束を。

生きた砂糖菓子

「君は生きた砂糖菓子のように甘いな。

甘ったれとか、考えが甘いというわけではなくて、物理的に甘いのだ。」

「はあ?」

「つまりだな、世の中には「存在するだけで甘い」ものが存在するのだ。

そこにいるだけでこちらを惑わす。非常に魅力的だ。

私は彼らを生きた砂糖菓子とよんでおる。

言動も何もかもが甘くコーティングされているから、真相が掴めん。」

「でも、○○さん、好きなんでしょう?彼らのことを。」

「いや、まあ、そうだが…。何事も少々限度が過ぎるな。君のは少しおいたが過ぎる。

もう少しパンチのあるものを食べてみたいね、私は。

彼らについて君は何か思い当たる節があるだろう。

気を病んでいないかね?何か気になることがあれば、ぜひ私に言ってくれたまえ」

「さあ?特にこれと言って…。いったい何のことを言っているんです?」

「いや、時折君のその瞳が眼窩そのものに見えることがあってだな。」

「それはあなたの気のせいでしょう。」

「まあ、そうであればいいのだが。今のことはなかったことにしてくれ。」