思考は揺らめく道化師の羽

読んだ本と琴線に触れた音楽を綴る場所。かつて少年だった小鳥にサイネリアとネリネの花束を。

その声は蝙蝠の翼と鷲の鉤爪を併せ持つアプラクサスだった。

NUMBER SEVEN

NUMBER SEVEN


どうしても何か影を併せ持つものに吸い寄せられてしまう。
欲望、狂気、純粋…。そういったものは強烈な刺激であり、引力である。

この声を聞いて思い出したのはデミアンの「アプラクサス」だ。

それは少年の姿とどす黒い蝙蝠の羽を併せ持ち、
鷲のように鋭くとがった鉤爪つきの足を持つ、狂気と神聖さを伴ったものだ。

ー、というのも私の(過度に中二病じみた)想像にすぎないが。

狂気はいつしか正常と入れ替わる。
それは闇がいつしか光に変わるということでもある。
そして神もまた、悪魔のように残酷でもあることを人々は忘れている。
芸術に取りつかれた相馬鼎のように。

今年、必ず革命がはじまり、それはこれからを象徴するものとなるだろう。
その記念すべき一曲目だ(しかし発売は去年だったが)。

「わたしたちは目ざめたもの、あるいは目覚めつつあるものだった」ーデミアン

どうやら私は音楽と小説の魔物に取りつかれているようだ。
トリツカレ男ならぬトリツカレ女か。