思考は揺らめく道化師の羽

読んだ本と琴線に触れた音楽を綴る場所。かつて少年だった小鳥にサイネリアとネリネの花束を。

既存のシステムが崩れる年

上半期を短く言うと、1995年の再来だ。

あの麻原彰晃の死刑執行をはじめ、

台風や地震、洪水といった自然災害、

それもすべて私たちが、恵まれていることを忘れたせいで起こった一種の報いではないか。

村上春樹は、著書アンダーグラウンドで、麻原は「記号」としての物語を紡いだと言った。

ETが、がらくたを組み合わせて、宇宙へ発信するアンテナを作ったようだとも。

素材は何でもよくて、彼は称号としてのジャンク(がらくた)の物語を用意したのだとも。

そして、オウム真理教地下鉄サリン事件、二つは麻原のがらくた的な物語として、成立したのだ。

そんな彼一人の身勝手な理由で、一般人が殺され、未だに消えぬ後遺症を残したのだ。

この世界にまた、新たな麻原彰晃のような人物が登場しても不思議ではない。

優れた知性、いやカリスマ性を持ち、

人を引きずり込むほどの魅力を持って、

他者を洗脳できる程の能力を持つ人物が。

それは同時に、この世界の既存のシステムの崩壊を示している。

必ず、そこに君臨するのは既存の人物ではない、ということだ。

あなたかもしれないし、私かもしれない。

いや、人間でないものが君臨してもおかしくない。

高度テクノロジーで賢くなったペットたちが地位を獲得しても不思議はないのだ。

sfの世界だと笑い飛ばせる時代は終わったのだから。