思考は揺らめく道化師の羽

読んだ本と琴線に触れた音楽を綴る場所。かつて少年だった小鳥にサイネリアとネリネの花束を。

変調するスピッツ、白昼に起きる。

※(大方)スピッツの記事じゃないのでご注意を!

読みたい方はこちらにて。

doukesinohane.hatenablog.com




CDを再生した瞬間、やられた、と思った。

最初聞いた時にこりゃ、次のスピッツになりうるであろうバンドだ、と思った。

なんでそんなことを思ったか。

それはスピッツのホタルを聴きながらMABOROSHI SUMMERを聴いていたから。

>>「幻幻、それは幻」<<

草野マサムネを模倣できるアーティストはいないと思っていたのに。

夏を歌っているのに静謐で冷たい。それもまた不思議だった。

本家は僕の全てを白く汚してゆく。

彼らは「僕を『壊して』いいんだよ」と歌う。




ぐるぐるとまわるMURASAKIの退廃。

生きたオルゴールの掛け合いが続く。

まるで川上弘美真鶴 (文春文庫)長嶋有パラレル (文春文庫)世界を再現しているかのような。


真鶴 (文春文庫)

真鶴 (文春文庫)

パラレル (文春文庫)

パラレル (文春文庫)

終わりのない迷路に迷い込む。永遠に閉じ込められる。

現実と幻想のあわいで揺らぐ。

「こんなはずじゃなかったのに」と呟くように歌う。

気付いたら何回も再生している。どこで終止符を打てばいいのか分からない。

パラレルとコースター。どちらかがより好きかと聞かれたら、私はコースターと答えるだろう。


どちらも捨てがたいが、変調が楽しいのはコースターだ。本気度はパラレルの方が上だろう。




それはPARADISE収録の傑作、HELLO WONDERLANDになっても変わりはしない。

半端なく明るいのに、そこには永遠に光が差さない場所がある。

いつもほんの少しだけ、影がある。

だからこそ彼らの曲は中毒性があり、面白い。

ほんの少しセンチメンタルで、美しい。

躍らせる曲より、バラードが好きだ。

センチメンタル(曲名)が傑作。

その他スピッツの渚、スカーレットを髣髴させるFLAVOR FLAVOR、ぐるぐる花びらが舞う桜花爛漫も良い。

酒飲んでバカ騒ぎをしなければもっといいのだが。

個人的にスターリングスターの衣装が好きです。



p.s.あ、Mステ、出るらしいです。ヤマタクと一緒に。

実はこちらにも同じタイトルの曲があるのです(エンドロール)。

彼についてはこちらでちょこっと触れてます。

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どちらも傑作アルバムなので、お供にどうぞ。

PARADISE<初回限定盤A:CD+DVD>

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※首藤くんと関係があるかつて存在した残響系バンド。幻想と生きたオルゴール人形の感覚を味わいたいならこちらに。

君はシャウト、好きかい?

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一番はじめの出来事

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回帰する呼吸

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再生の風景

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