思考は揺らめく道化師の羽

読んだ本と琴線に触れた音楽を綴る場所。かつて少年だった小鳥にサイネリアとネリネの花束を。

start a hare

彼女はいったい、何を作るつもりなの?
ー自分好みの「楽園」さ。

いい所だよ。
甘くておいしいさくらんぼのような果実が、たわわに実るだけの世界さ。
子猫のお嬢さんも、食べてみないかね?

ところで、いのししのおじちゃんはいったい誰?
ーおやおや。いきなり私に質問をするかね。

私はただの黒子。
彼女たちを護る、寡黙な付き人さ。
これといった役もないけど、
とても大切なお仕事なのさ。

その割に、喋ってることが多過ぎない?
ーははは!こりゃやられた!
痛いところを突くお嬢さんだねぇ。

だが、くれぐれも言葉には気をつけなさい。
自分に返ってくるかもしれないからね。
おじちゃんとの約束だよ。