思考は揺らめく道化師の羽

読んだ本と琴線に触れた音楽を綴る場所。かつて少年だった小鳥にサイネリアとネリネの花束を。

好きな食べものをひたすら綴ってゆくだけの。

たとえば、生のままの魚介類。

新鮮なままじゃないとお腹を壊すから、獲れたて。

ステーキ。

七輪でこんがり焼いたお餅。

キャラメルがふんだんにかかったアイスクリームとチョコレート。

いつか行きたいあのお店のいちごパフェ。

本屋と併設されたソフトクリーム店のバニラソフト。

見晴らしが良い展望台にあるそれ。

皮をむいただけの桃。

巨峰。

マスカット。

一度食べたきりのラ・フランス

ニ十世紀梨と幸水

枇杷

ユスラウメ。

蜜入りの林檎。

豚の角煮。

ぶりの照り焼き。(皮まで美味しい)

石焼ビビンバ。

鶏の竜田揚げ。

鰆のから揚げ。

スクランブルエッグ。

ニートースト。

スイートポテト。

ボンタンアメ

メルティーキッス

爽。

ガツンとみかん

ハーゲンダッツ

ソルティライチとそのアイス。

雪見だいふく

獲れたての甘いねぎ。

淡路島で買った甘い玉ねぎせんべい。

すき焼き。

鯛の炊き込みごはん。


まだまだ続く。

宮本輝はあなたをきっと助けてくれる。

 

青が散る〈上〉 (文春文庫)

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青が散る〈下〉 (文春文庫)

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星々の悲しみ (文春文庫)

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心が疲れてしまった時や、打ちのめされた時。

自分が窮地に追い込まれた時、あなたは何に助けを求めるだろうか?

友人にアドバイスを貰う?

音楽や映画や漫画を見聞きする?

それとも、現実から逃げて目を背ける?

そんなときはがむしゃらに頑張る人が出てくる小説を読めばいい。

 

宮本輝の小説に出てくる登場人物は、いつもスポーツに打ち込んでいる。

あるものはテニスに一生を懸け、あるものはゴルフの素振りをひたすら体に叩き込む。

彼らはがむしゃらに努力している。

それは努力していない人からすると、見苦しく、あまり見栄えは良くない。

天才でもないし、中途半端のそこそこの才能しか持たない人が主人公だ。

それでも彼らは自分の頭で秘策を練り、技術を編み出し、勝てそうにない人たちにも立ち向かってゆく。

そんな彼らを馬鹿にすることなんてできるだろうか?

青が散る」の燎平は何枚も上手の相手のポンクに勝つために、自分のできる範囲で全力で打ち方や思考回路の工夫をする。

勿論、全力だ。負けるだなんて一ミリも考えてはいない。勝てると思っている。

ポンクは中途半端で詰めが甘い男だから、必ず肝心なところでへまをする。

そこを突く。

実際、その全力でぶつかった試合がどうだったかは、あなたの目で確かめてほしい。

「星々の悲しみ」はあまりにも描写が緻密で美しく、それでいてどこか心の奥に潜む闇を描き出していて切ない。

数えきれないぐらいたくさんの蝶の標本が飾られた不思議な美容院が舞台の「蝶」が個人的に一番好きだ。

治らない病気を患った友人、突然いなくなった男。盗み出された美しい名画。西瓜売りの男。

叶わない恋愛。意味深な言葉を残す教師とパティシエ。

ガリバーが歌う哀愁漂う「人間の駱駝」。

それらが鮮やかによみがえってくることだろう。

読み終わった後、あなたはきっと「王道」という言葉が好きになっているはずだ。

 

 

今までの記録を更新する音楽に出会う。

 

Ivy to Fraudulent Gameはそれらをたやすく超えてしまった。

彼らはポストthe cabsと言われていた。

「継ぐ」は「行間にて」を大幅に更新した。

水泡が一番好きな曲だったのだが、それらを彼らは楽々と飛び越えた。

そうか、彼らもまた私が一生かかってもたどり着けない世界を見せてくれるバンドだったのか。

アルバム最後の二曲は個人的に名曲だ。

 

そしてそのcabsがこれ。 

 

「残響系」という一つのジャンルを打ち立てた、良くも悪くも「金字塔」であることには違いない。

一生かかっても到達できない独自の世界観を持つバンドの一つ。

Leland、キェルツェの螺旋、二月の兵隊、解毒される樹海は傑作。

この世界観を打ち立てたシャウト担当のギターは他のバンドでまた独自の世界観を形成している。

少年ボイス担当でベースボーカルの片割れのどっかの誰かさんは踊れや騒げやで有名なあのバンドに所属している。

いつか再結成してほしいと望むのはきっと私だけではないはず。HOROBIROで油売ってないで早く戻ってこい。

 

他にもたくさんのアーティストがいるが、今回はここまでにしておこう。

どうやら私の音楽の旅は長く続くらしい。

 これから先、私はどんな音楽に出会うのだろうか。

ロックバンドを飛び越して、さまざまなジャンルの音楽に出会いたいものだ。

 

回帰する呼吸

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継ぐ(初回限定盤)

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彼らを追いかける人についての話の続き。

 そして、今のアーティストはポスト[Alexandros]、ポスト川上洋平といってもおかしくない。

 

 

それを最も着実に求めているのが、THE ORAL CIGARETTESだろう。

5150、リコリスはアレキの意識下にある。

大傑作の二曲であるリコリスとエンドロールで独自の世界観を打ち出した。

5150からのめり込んだにわかの私でも、上に挙げた曲の破壊力は眼を疑う物があった。

通り過ぎた季節の空で、ミステイル、エイミー。

強さと儚さを併せ持つ強靭な音楽にしてやられた。

 

 

雨のパレードはポストサカナクションと呼ばれている。

どうやらファン層が共通しているらしい(なんとなく分かる)。

このアーティストとLILI LIMIT、ぼくりりが影響下にあるのもよく言われる話だ。

しかし個人的にはstageは福永浩平独特の世界観を生み出し、ポスト山口から抜け出した感じがある。

まだ二枚目のアルバムなのに、ここまで飛躍するかと驚いたものだ。

bamの皮肉たっぷりの歌詞、自分の過去を吐露するnew place。

ゆらめく音楽に合わせて語るある種の洗脳のような10-9。

彼は化け物だ。もちろん、良い意味で。

 

 

5150 初回盤(CD+DVD)

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Change your pops (初回限定盤)

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stage(初回限定盤)

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ロックバンドにのめり込んだ訳と、その意思を受け継ぐアーティストを探す終わりのない旅。

 

私が邦楽ロックを追いかけるきっかけになったのはサカナクションだった。

CMのサビで一気に持っていかれた。

アルペンのキスマーク。

あの、どこの誰にも似ていない通る声。

CM曲であのサビを超える作品にはまだ出会っていない。

それでロック雑誌を読み漁り、共通項を探しまくる羽目になってしまった。

学生の間、わくわくしながらレコードショップやレンタルショップを訪れたのは記憶に新しい。

一回こっきりだがライブにも行った。偶然、応募していたチケットに当たったのだ。

貴重なチケットを握りしめて、友人と見に行った。

 表参道26時からKlee。エンドレスからシーラカンスと僕。

一番好きなアルバムから選出された究極のセットリスト。最高だった。

kikUUikiは素晴らしいアルバムだったと改めて思う。

 DocumentaLyも仮面の街をはじめとする名曲に満ち溢れている。

そこに白波トップウォーターがあればもっと素敵だった。

 

kikUUiki(初回限定盤)

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エンドレス

エンドレス

 

 

 ポストサカナクションと個人的に感じているアーティストがいる。

そしてそのアーティストは確実に、山口一郎を意識している。

 

[Champagne]がそうだ。今は[Alexandros]だが。

Starrrrrrrは確実に、アイデンティティアルクアラウンドの影響下にある。

(まさか、誰が武道館で改名すると思うだろうか。)

PVでも音楽でもがっつり持っていかれた。

DVDまで購入してしまうぐらいハマった。

riseからステージに上がる四人は、自信に満ち溢れていた。

cityとkidsは未だに名曲だと思っている。クエスチョンマークも好きだが。

 

Kids

Kids

 

 

city

city

 

 この話の続きについては次の記事で話そう。動画が重い。

 

 

あなたは本を一冊も読まないような愚かな人にならないでほしい

私が生きてきて一番痛切に思うことがある。

それは、「本をジャンル関係なしに読んでおくべきだった」ということだ。

子どものころからもっとたくさん本を読んでおけばよかった。

面白い本や、人生を変えてくれる素晴らしい本に一冊でも多く出会うべきだった。

人生をもっと愉快に、トラブルをうまく解消できたかもしれないのに、と頭を抱えて後悔している。

いまさら後悔しても遅い。

ベストセラーを笑うものはベストセラーに笑われる。

名作を読まないものは出世しない。

今ならその気持ちが分かる。

ジャンルが偏っていても、人を馬鹿にしやすくなる。

同じ馬鹿にする人たちとつるみ、出世できなくなる。

本は人と向き合うためにある。人や、自分自身と。

 

あなたはどうか、ちゃんと本を読む習慣を身に着けていてほしい。

読まずに後悔するのは自分自身だ。

 

また、同じ夢を見ていた

また、同じ夢を見ていた

 

 この本に最初から出会えていたら、人を馬鹿にすることはなかったのだろう。

 

甘く儚い世界に酔う。

 

 

甘く儚い世界でただ一人、酔うような作品が好きだ。

それは、一見すれば独りよがりに見えるかもしれない。

自己陶酔でもあるから、気味が悪いと思われても仕方がない。

しかし、それぐらい好きなのだ。

 いつ読んだか分からないが、咳をするたびに赤い彼岸花を零す男と魚の鱗を得てしまった男が出てくる小説を読んだ。

彼らは絶望していた。

自分の手で壊れやすい物を壊せばいいと思っていた。

 

 

どうもリコリスを聴くたびに思い出す。

その退廃的な小説を。

朽ち果て、歪んだ世界にただ一つ零れ落ちた紅い花のことを、

私は忘れはしないだろう。

己を刺して血を流してもなお、人を思う気持ち。

絶望の中に、死の中に見出す希望。

それがゆがんだ形であっても、人は必ず受け入れ、愛することができる。

 ビジュアル系、アイドル、ポストロック、幻想小説。そのような作品には退廃が付きまとう。

見た目は違うが本質は同じかもしれない。

だって人は、自分を満たしてくれるものを探して、自分に似たものを好きになるのだから。

それを汚いものだと目を逸らして、排除するのはどうかと思う。

物事の綺麗なことと汚いことは相反するものではないのだから。

 同じものの表と裏なのだから。

 

 

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