2017-01-01から1年間の記事一覧
久しぶりに「ハコ」に行ってきた。そこで目にしたのは、純粋に音楽を楽しむバンドマンの姿だった。素のままの、策略とかなにも関係なしに、ただひたすら「かっこいい」を貫く姿。煙草の香りが立ちこめ、時刻を告げる青白いネオンがぴかぴかと輝いていた。天…
夏の図書館は骨の張り付くようなにおいがする。多分消毒液の香りだろう。飛水、パラレル、流跡を借りる。長いこと読みたかったこちらあみ子を読む。新刊もあったな、この作家。川上未映子の水瓶の女の子が砕けてしまうシーンが凄く良かった。小野正嗣を読み…
あちこち他の曲の感想を書いていたり書き直した文章もありで長くまとまりがまるでない雑記ですが、それでもよろしければどうぞ。 シーラカンスと僕/サカナクションミスチルの深海とはまた別の傑作。灰色のビル、窒息しそうなニュース、夜の深く冷たくて暗い…
フレデリック柄ビデオテープ型マステ(SPAM生活&リリリピートver)KEYTALKのアンティーク人形@スターリングスターver.雨のパレード雨傘@stage&new place ver・(おそろいでレインブーツ付き)サカナクション@シーラカンスくんのでっかいぬいぐるみ付き…
腕を失ったピアニスト。文字を書くことができない小説家。声を失った音楽家。もし、あるはずだったものが根こそぎ奪われたのなら、その人の価値はいったい何で測るのだろうか。その人が残してきた作品だろうか。はたまた、その人の人間性だろうか。 雨のパレ…
神話を読むとき、私はもし彼らがこの時代に生きていたら何を考えるのだろうと想像する。今の時代を神は嘆くのだろうか。はたまた、喜び嘲るのか。その神になったかのような感覚を抱くことができるのがat (liberty)だ。悲劇をもろともせず、鋼鉄で出来た心臓…
深い悲しみの中にこそ優しさは宿る。葛藤、失望、孤独。それらを抱えた人たちを優しく慰め、気持ちを楽にしてくれる、優しい言葉のような音楽。mol-74のcolorsは、そんなアルバムだ。彼らの音楽は誰にでも優しく溶け込み、包み込んでゆく。繊細なタッチで描…
溶けかけのアイス、うだるような熱、青春はあまりにも不正確で、それでいていつかはあっけなく終わってしまう物だ。儚く終わるものはいつだって美しい。桜の美しさを忘れる人がいないように、この曲もまた、強い光を放っている。あなたが踏み出す一歩は、い…
夏目漱石のこころ。学生時代にこの本を中途半端にしたままどこかへなくしてしまって、大人になった今もう一度購入した。かつての私はなぜこの名作を蔑ろにしていたのだろう。それまで精神面が成長していなかったからだろうか。中学生のころに、少しだけ内容…
順不同でいくよ。(バンド名/カバー曲名)雨のパレード/楽園(メレンゲ)ゴールデンボンバー/5150サカナクション/赤い電車ASIAN KUNG-FU GENERATION/ネイティブダンサーkidori kidori/オンリーワンダーフレデリック/アウトサイダー(またはフィールソーグッ…
※(大方)スピッツの記事じゃないのでご注意を!読みたい方はこちらにて。doukesinohane.hatenablog.com CDを再生した瞬間、やられた、と思った。最初聞いた時にこりゃ、次のスピッツになりうるであろうバンドだ、と思った。なんでそんなことを思ったか。そ…
何なんだ。いったいこれは何だ。一瞬目を疑った。とんでもない音楽を聴いてしまった。さわりを聴いただけでそう私は確信した。このアーティストは後々語られることになる。そんな雰囲気が醸し出されている。 彼らの名はmol-74(モルカルマイナスナナジュウヨ…
ジュブナイルが好きだ。懸命に生きる少年少女たちを称える歌。誰にも伝えられない不満や悲しみを抱えた彼らを、秋田ひろむは何度も励まし、その栄誉を称賛する。どんなに存在を認められなくても、絶望に打ちひしがれそうになっても、それでも君はここに居な…
自分が手に入れて感じた体験は忘れずにメモしておく。海は光っていただろうか。どの色の花が好きか。空の青さはどうか。夜の匂いはどうだろうか。それらを忘れずにメモしておく。想像力をかきたてる作品を覚えておく。目の前にあるイメージに敏感になり、足…
とにかくお金が無い。そんなときに一番役に立つ方法がある。想像することだ。自分に今、何が必要か。お金以外のことをじっくり考える。将来のこと、好きなこと、わくわくすることをひたむきに考える。ばかばかしく見えるけれど、後から振り返ってみるとそれ…
人は自分が気づかないうちに、何かを押し付けてしまう。迷惑であることも知らずに、自分の中の言いたいことを、好きなことを押し付けてしまう。本人にそのつもりはなくても、他人から見ればそれは押し付けがましいことだ。 愛は、人に押し付けるものではなく…
the cabs。それは、たった三枚のミニアルバムから織りなされる壮大な物語だ。高橋國光という一人の男が紡いだ物語を、首藤義勝が形にしてゆく。その大がかりな夢の世界はいまも形成されていて、歌い手は変われども本質は変わらない。 初めて聴いた時に、頭を…
音楽とは、何だろう?良い音楽に出会うと、自分がその世界に溶け込んでゆくかのような感覚を覚える。自分の存在が溶けて、なくなってしまうかのように。そうしていたらいつしか悲しみも楽になる。私が音楽を選ぶとき、歌詞を参考にする。そしてほぼ必ずCDで…
CREATURESアーティスト: ストレイテナー出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン発売日: 2010/03/03メディア: CD購入: 1人 クリック: 58回この商品を含むブログ (50件) を見るcreaturesのトラック4。toneless twilight。色調のない薄明。7年前、汽空域と同…
絵は致命的に下手くそなので、私は考えを文章にすることしかできない。それでも100%ではない。なのでここで一つずつ生き物たちのアイディアを書き連ねてゆこうと考えた。 魚が好きだ。魚と鯨が好きだ。魚のひれを持ち、鯨ほどの体の大きさを持ち、鳥の羽を…
とりあえず、私の趣味が全く分からない!という方もいらっしゃると思うので、ちまちまと書いて行こうと思う。あくまでも覚えている範囲なのでご了承願いたい。なお、好きな曲については個人的に特集を組んで一気に書いてゆきたいので、その時に読んでいただ…
あの店のほっぺたが落ちるほどおいしいパン。おつまみ全般(お酒は飲まない)駄菓子全般。バニラシュークリーム。新鮮な野菜サラダ(胡麻ドレッシング付き)。生春巻き。豚肉の生姜焼き。マグロのサイコロステーキ。マグロのたたき。ネギトロ丼。鶏の手羽先…
イカの刺身。熱々のたこ焼き。ふわふわのお好み焼き。釣って時間があまり経過していないアジとキスの天ぷら。ベラの煮付け。カワハギの干物。さんまのみりん干し。甘辛いカレイの煮付け。(ご飯が進む)わかめのふりかけ。カシューナッツとアーモンドとマカ…
たとえば、生のままの魚介類。新鮮なままじゃないとお腹を壊すから、獲れたて。ステーキ。七輪でこんがり焼いたお餅。キャラメルがふんだんにかかったアイスクリームとチョコレート。いつか行きたいあのお店のいちごパフェ。本屋と併設されたソフトクリーム…
青が散る〈上〉 (文春文庫) 作者: 宮本輝 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2007/05 メディア: 文庫 購入: 9人 クリック: 18回 この商品を含むブログ (29件) を見る 青が散る〈下〉 (文春文庫) 作者: 宮本輝 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2007/05 メ…
Ivy to Fraudulent Gameはそれらをたやすく超えてしまった。 彼らはポストthe cabsと言われていた。 「継ぐ」は「行間にて」を大幅に更新した。 水泡が一番好きな曲だったのだが、それらを彼らは楽々と飛び越えた。 そうか、彼らもまた私が一生かかってもた…
そして、今のアーティストはポスト[Alexandros]、ポスト川上洋平といってもおかしくない。 それを最も着実に求めているのが、THE ORAL CIGARETTESだろう。 5150、リコリスはアレキの意識下にある。 大傑作の二曲であるリコリスとエンドロールで独自の世界観…
私が邦楽ロックを追いかけるきっかけになったのはサカナクションだった。 CMのサビで一気に持っていかれた。 アルペンのキスマーク。 あの、どこの誰にも似ていない通る声。 CM曲であのサビを超える作品にはまだ出会っていない。 それでロック雑誌を読み漁り…
私が生きてきて一番痛切に思うことがある。 それは、「本をジャンル関係なしに読んでおくべきだった」ということだ。 子どものころからもっとたくさん本を読んでおけばよかった。 面白い本や、人生を変えてくれる素晴らしい本に一冊でも多く出会うべきだった…
甘く儚い世界でただ一人、酔うような作品が好きだ。 それは、一見すれば独りよがりに見えるかもしれない。 自己陶酔でもあるから、気味が悪いと思われても仕方がない。 しかし、それぐらい好きなのだ。 いつ読んだか分からないが、咳をするたびに赤い彼岸花…